こんにちは。
みなさんオペラって見たことありますか?
私は1回もありませんでした!
オペラってそもそも外国語やし、何言ってはるかよくわからないやん?
て思ってたし、公演時間も結構長いしお金も高いので行けてませんでした。
しかし、今回、めちゃくちゃ偶然にも
小澤征爾さんが指揮するオペラ「カルメン」のリハーサルを見に行くことができたのです。
オーケストラのリハーサルを見て
もう、、音楽家ってすごいな。
とひたすら感じた時間だったのでブログに書きたいと思います。
オペラのリハーサルってどうやってするの?
まず、オペラのリハーサル自体がどんな感じやねんって思いますよね。
オペラはオーケストラと舞台演者に分かれていて、舞台上にはTシャツにジーパンの超普通の格好をしている演者さんが
ざっと50人ぐらい後ろ側にはコーラス、舞台の前側に主役の人が並んでいます。
そして、お客さんに近い方の舞台が下がっている場所にオーケストラの人達がいます。
そして小澤さんが指揮をされ、オーケストラが演奏しながら、舞台にいる演者が歌って音合わせをします。
音合わせ
最初の曲は、 カルメンの第一組曲 3.間奏曲 からでした。
この曲は、ハープのソロで始まり、フルートのソロがその後に続くのですが
おそらく、1小節ほど弾いた時点ですね、演奏して3秒ぐらいで小澤さんからストップがかかります。
さあ、これからどんな練習が始まるのだろうと思ってみていた観客の人の半分ぐらいは
「止めるのはっっっや。」と思ったと思います。それぐらい早かったです。
「ノーノーずれてる」と指導。
こんなちょっとしか弾いてないのにずれてるとかテンポがとか気づくなんてすごいなあと完全に音楽無知の感想ですがそういった場を見たことがなかったのでびっくり。
そして、フルートソロのパートに入ります。
フルートのソロパートも、とても綺麗な音色に聞こえるのですが
またしてもすぐに
「ストップ」の声がかかります。
「違う、もっと途切れないように、もう一度!さんはいっ」
「もっと流れるように、さんはいっ」
「違う違う」
何度も何度も指導されます。
どうやら内容を聞いてみると、
フルートの演奏出だしで息継ぎをする瞬間があるのですが、そこで音が途切れたように聞こえるので
もっと音が繋がるように演奏してほしいとのことでした。
(小澤さんはマイクをつけてられないので、聞こえる範囲で解釈すると多分こんな意味だった)
それを聞いていた私
「息継ぎする時に音を途切れさせないって無理ゲーなのでは、、、?!」
と思ってしまうのですが、
指揮する小澤さんの中には明確な答えがある感じで、楽譜に書いている1音でもおかしかったらそれは違って
黄色も似合ってるけど赤もいいね!みたいな曖昧な表現ではなく
数学のように◎か×かは絶対決まってるし知ってる、という意思が指導から感じられました。
それも音楽は表現だから自由度があるものだと思っていた私はその繊細さに驚きました。
だってね、
その場にリハーサルを見に来ている観客と演者を合わせると150人ぐらいいるんですよー!
そんな中1人だけソロパートを違う違うって言われたら、
私やったら多分泣くし次の日にフルート吹けへんようになってるやろな、、
音楽って、感情的なものじゃないですか。
例えばこれが会社だったら
「今月は君の数字、この部分が上がってないから、来週からアポに行く回数を増やそうか」とか
「アポは行けてるのに、商談が成立してないってことはクロージングがうまくいってないんじゃないか」とか
超具体的に次の行動を決めることができる。
でも、音楽の場合
「流れるように、もっと心でメロディーを奏でて、歌って」という指導から
自分で100年以上前に書かれた曲がどんな気持ちで書かれたのかを想像し解釈し、表現する。
と極めて内面的な過程を踏まなければならず
それであって、指揮者の中には「コレだ」という音色の正解がある。
そこを理解し
「流れるように」と言われたらその言葉を吸収し
3秒後の
「それではもう一度、さんはいっ」の時には修正してアウトプットしなければいけない。
なんと、なんと、なんと難しいのだー!!!!!!!
神業やん!
そんな難しいことに挑戦する音楽家という姿勢に感動したのですっっっ。
オペラは、今は舞台の横に設置されている電光掲示板に日本語訳が表示されるので
事前にあらすじを知らなくてもどんなセリフか理解できるので楽しめます。
いやあ、リハーサル行ったら本番も行きたくなってしまった、、。
それから家でクラシック聞いてます。
クラシック、ええわあああ。
おすすめあれば教えてください。